介護保険制度のスタートからおよそ25年。介護事業者の経営環境はかつてないほど厳しくなり、介護業界はいま大きな転換期を迎えている。【Joint編集部】
東京商工リサーチが先月に公表したレポートは、関係者のそうした認識を改めて裏付けるものとなった。今年上半期の介護事業者の倒産件数は81件。前年同期の1.5倍と大幅に増え、過去最悪の水準で推移している。
要因は複合的だが、人手不足の影響が大きいと指摘する声が多い。状況は以前にも増して深刻になった。他産業で賃上げが進展し、業界内だけに留まらない人材確保の競争は熾烈を極めている。これに敗れた事業者が、市場からの退場を余儀なくされる構図が生まれている。
先行きを悲観する事業者が多いのは当然かもしれない。介護サービスには公定価格の縛りがあり、他産業のような戦略的な価格転嫁のオプションは限られる。国の財政にも余裕はない。介護DXを後押しする株式会社ヘルステクノロジーの調査結果によると、介護事業者の約63%がこう答えている。「10年後に事業を存続できているか不安だ」。
いま、介護事業者ができることはなんだろうか。熟慮の末、当たり前の王道に改めて正面から向き合うところが増えてきた。働きやすい職場、働きがいのある職場となるよう環境を整え、人に選ばれる事業所・施設を作り出すことだ。ヘルステクノロジー社の同じ調査結果では、デジタル化やICT化などで職場環境の改善を図るとした事業者が非常に多かった。
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職場の働きやすさ、働きがいなどは、個々人の仕事への姿勢と良好な職場環境とが相互に補完し合い、相乗効果で醸成されるもの。介護事業者としてはまず、職場環境の改善にこれまで以上に注力するほかない。
厚生労働省の調査結果では、今の職場について「働きがいがある」と答えた職員の9割以上が、仕事への意欲が「高い」「どちらかと言えば高い」と報告されている。また、「働きがいがある」とした職員の7割以上が「今の職場でずっと働きたい」と回答していた。
特筆すべき点はまだある。厚労省はこの調査結果で、「職員の働きがいがある会社ほど業績が高い傾向がみられる」と指摘した。このほか労働経済白書でも、職員の働きがい、働きやすさは生産性を向上させるほか、定着率を高めて採用に関する費用・手間を軽減する効果もあり、結果として収支の改善につながると分析している。
確かに、これまでの業務オペレーションを大幅に変更したり、新たな機器やソフト、サービスを導入したりすれば、それ相応のコストもかかる。とりわけ初期に負担が集中するため、不満を漏らす職員も出てきてしまう。
ただ、職場環境の改善に向けた取り組みはもはや生き残りの絶対条件。厳しい競争に置いていかれないようにするためにも、できることから1つずつ始めるべき時期に来ている。
具体的な取り組みの進め方については、ドクターメイト株式会社がまとめた「なぜあの施設は働きがいがあるのか」に分かりやすく整理されている。今なら無料で以下のリンクからダウンロードできる。
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