岸田文雄首相は9日、全世代型の社会保障制度の構築に向けた法案を審議している参議院・厚生労働委員会に出席した。【Joint編集部】
異次元の少子化対策を実現するうえで欠かせない十分な財源の確保策を問われ、「徹底した歳出の見直し、これが大前提であることは間違いない」と重ねて言明した。
自民党内で浮上している医療や介護などの保険料の一部を充てる案については、「様々な工夫をしながら社会全体でどう安定的に支えていくのか、これを考えていきたい」と説明。まだ結論は出していないと強調しつつ、選択肢の1つとして検討していることを否定しなかった。
日本維新の会の東徹議員の質問に対する答弁。
政府は来月にも大枠の方針を固めるとしている。既存の社会保険料の一部を少子化対策に充てる案をめぐっては、加藤勝信厚労相が7日のフジテレビの番組「日曜報道 THE PRIME」で、「年金や医療のお金を子どもにもっていく、という余地は正直に言ってない」と述べ、慎重な姿勢を示した経緯がある。