福祉医療機構は27日、特別養護老人ホームの人材確保をめぐる課題を探った調査の結果を新たに公表した。【Joint編集部】
人手不足が深刻な中で活用している施設が多い人材紹介会社について尋ねている。
この採用チャネルで正規職員を雇い入れた施設が1年間に支払った手数料は、平均で354.5万円。1施設あたりのサービス活動収益の0.99%に相当する額だった。
こうした手数料が「とても高い」と答えたのは、実に82.5%。「やや高い」が17.0%で、これらをあわせると99.5%にのぼっていた。
人材紹介会社の満足度を聞くと、「不満」が79.8%。内訳は「とても不満が」34.1%、「やや不満」が45.7%となっている。
この調査は、WAMの貸付先で特養を運営する3316の社会福祉法人が対象。今年1月から2月にWebで行われ、679法人(701施設)から回答を得たという。
WAMは結果について、「手数料が高いと感じている施設が徐々に増えている。安くない費用に対し、定着率が高くないということが満足度の低さにつながっている要因の1つ」と説明。「施設側も当然定着に向けて取り組んでいく必要はあるが、人材紹介会社側も定着につながる適切なマッチングなど、改善の取り組みが求められるものと考えられる」と指摘した。