2023年2月20日
介護事業所の申請・届出は新システムで 厚労省、各サービスの運営基準を改正 2024年度から適用
介護施設・事業所の指定申請や報酬請求などに必要な行政との書類のやり取りを、個々のPCからクラウドでセキュアに済ませられるようにする「電子申請・届出システム」− 。その活用を全ての事業者に原則として求めていくことを、国の審議会が20日に了承した。【Joint編集部】
厚労省は会合で、各サービスの運営基準を横断的に改正することを提案。委員から大筋で了承を得た。来月下旬に改正を告示し、2024年度から適用する。
国の「電子申請・届出システム」は、既存の「介護サービス情報公表システム」の改修により昨年10月から運用が始められたもの。紙の提出や郵送、メールなどをやめ、書類のやり取りを全国でより効率的な方法に統一化していくことで、介護現場と自治体の双方の事務負担を軽減する狙いがある。
厚労省は介護施設・事業所の指定申請、変更届出、更新申請、報酬請求、加算届出など、幅広い事務を対象とする考え。既に今月3日から、各サービスの運営基準などの改正に向けてパブリックコメントの手続きを進めてきていた。
この日の審議会では、やむを得ない事情がある場合を除いて「電子申請・届出システム」を使って手続きを行うものとする、との趣旨を各サービスの運営基準に書き込むと説明。あわせて、国が指定する書類の様式を用いることもルール化するとした。
ただ現状、大半の自治体は「電子申請・届出システム」の導入に向けた準備の段階にある。その進み方もそれぞれ異なるため、事業者は関係する自治体の今後のアナウンスに注意を払いつつ、2024年度以降を見据えてシステムに対応していけばよい。