厚生労働省が公表している「介護給付費等実態統計」の最新のデータにより、現下の通所介護の事業所数が明らかになった。【Joint編集部】
今年4月審査分で全国に4万3392事業所。地域密着型通所介護が更に減少した一方で、通常規模型・大規模型の通所介護が増加を続けていることから、総数としては変わらず横ばいとなっている。近年の推移はグラフの通りだ。
地域密着型通所介護はこれで6年連続の減少。ピークは2016年の2万3763事業所で、そこからの減少幅は今年で2割(20.3%)を超えた。一方、通常規模型・大規模型の通所介護は一貫して増加しており、今回も過去最多を更新している。
こうした動きの背景には国の政策がある。
潮目が変わったのは2015年。介護報酬の大幅な引き下げにより、それまで事業所数が右肩上がりだった地域密着型通所介護の経営が難しくなった。採算が合わない事業所を閉鎖・統合する企業があるほか、新規出店を通常規模型以上とするところも少なくない。
サービスが飽和状態に至り、地域密着型通所介護の展開が容易に認められない地域があることも影響している、との見方もある。