次の2024年度の介護保険制度改正をめぐる協議を重ねている審議会で24日、増大する要介護認定の負担を軽減する方策が俎上に載せられた。【Joint編集部】
有効期間を更に延長する案について、要介護認定の精度が下がることを懸念する慎重論が続出。厚生労働省は今後、見送りも視野に詰めの調整を進めていく構えだ。関係者の意見を聞き、年内には方針を決定する。
高齢化に伴い申請件数はこれからも増えていく見通し。要介護認定の質を担保することを前提として、デジタル化による大幅な効率化の実現などが引き続き大きな課題となる。
有効期間の延長を提案していたのは、実際に要介護認定の事務を担っている自治体だ。現場の負担軽減につなげるため、新規申請と区分変更申請を原則12ヵ月、最長24ヵ月とするよう具体的に要請していた。また関係者からは、更新申請の有効期間を更に延ばすよう求める声もあがっていた。現行の有効期間は以下の通り。
この日の部会では、「いたずらに有効期間を延ばすことには反対」「きめ細かい要介護認定が必要」などの声が噴出。「マイナーチェンジでは難しい。AIの活用やDXなど抜本的な見直しが必要」との声もあがった。