高齢者の要介護度を判定する市町村の「認定審査会」について、厚生労働省は必要に応じてオンラインで開催できるようにすることを検討していく。【Joint編集部】
現在はコロナ禍に伴う特例として一時的に認めているが、それを恒久化する方向で調整していく。今月14日、2024年度の介護保険制度改正に向けた協議を進めている審議会で論点として提示。「新型コロナウイルスの感染状況を問わず(特例を)継続することとしてはどうか」と具体的に提案した。
自治体や関係者の負担軽減が狙い。高齢化で要介護認定の申請者が急増しており、現場は対応に追われている。認定に遅れが生じるケースも少なくないのが実情で、業務効率化につながる施策を講じるよう求める声が多い。
市町村の「認定審査会」は、保健・医療・福祉の学識経験者などで構成されるもの。認定調査員による心身の状況の調査、主治医意見書などに基づく1次判定の結果を踏まえ、高齢者の要介護度を判断する重要な役割を担う。
厚労省は14日の会合で、「要介護認定は介護保険制度の根幹」と改めて強調。認定の精度が落ちることの無いよう、関係者の意見を聞きながら丁寧に検討を進める考えだ。結論は年内に出す。