2025年3月21日
介護事業所の指定取消・停止、昨年度は139件 前年度比6割増 不正請求や基準違反など発覚


不正の発覚などで昨年度(2023年度)に指定の取り消しや停止の処分を受けた介護事業所・施設が139ヵ所にのぼったことが、厚生労働省の調査結果で明らかになった。【Joint編集部】
86ヵ所だった前年度の1.6倍と大幅に増えた。処分の理由は介護報酬の不正請求が多い。人員基準違反、虚偽報告、人格尊重義務違反なども目立つ。

昨年度の行政による介護事業所・施設に対する運営指導の件数は、前年度比で25%増の4万9281件だった。運営指導はコロナ禍が始まった2020年度から急減したが、事態の収束とともに以前の実施状況に戻りつつある。

厚労省によると、昨年度の介護事業所・施設数に対する行政の運営指導の実施率は16.1%だった。厚労省は自治体に対し、サービスの質の向上に向けた指導を行うこと、担当者の主観に基づく指導や高圧的な言動を控えること、不正には厳正に対処することなどを呼びかけている。