後藤茂之厚生労働相は5日の閣議後会見で、光熱費や食材費などの高騰が医療機関、介護施設・事業所の経営に打撃を与えていることについて、現場への追加的な支援策を検討していくと表明した。【Joint編集部】
ただ、追加的な支援策を実際に行うかどうかの言及は避けた。このまま静観していくつもりではないか、との懸念の声も噴出しそうだ。
後藤厚労相は会見で、現場の状況を引き続き注視していくと説明。「更にどのような対応が必要なのか、できるのか、このことを検討していきたい」と述べた。
医療機関や介護事業所の主な収入源は、公定価格の診療報酬・介護報酬。患者や利用者の負担も定率だ。たとえコストが膨らんでも、それをサービス料の引き上げなどで回収することはできない。物価高騰が止まらず長期化していくなか、その影響はより深刻になっていくと危惧されている。
政府はこれまで、コロナ禍を踏まえた臨時交付金を活用した補助などが可能と自治体にアナウンスしてきた。ただ、光熱費や食材費などの高騰に苦しむ医療機関、介護事業所には十分に届いていないのが実情。独自の取り組みを始める自治体も出てきているが、国による追加的な支援策を求める声が大きくなっている。