2022年11月4日
介護福祉士会、“要介護1と2の保険外し”に「職能団体として明確に反対」 全国の総意として意見表明
日本介護福祉士会は4日、要介護1と2の高齢者への訪問介護、通所介護を市町村の総合事業へ移管する構想について、公式サイトで反対の意見表明を行った。【Joint編集部】
全ての都道府県介護福祉士会の連名という形で強く反対を主張。職能団体としての総意を改めてアピールした格好だ。
この構想は、次の2024年度の介護保険制度改正をめぐる論点の1つ。先月21日には、日本介護福祉士会を含む関係8団体が共同で国へ要望書を提出し、「先人たちの努力を踏みにじる改革」などと非難していた経緯がある。
日本介護福祉士会はこの関係8団体の要望書について、全国の都道府県介護福祉士会から全面的な支持があったと報告。改めて明確に反対の意向を表明することにした、と説明した。
10月31日に開催された厚生労働省の審議会では、及川ゆりこ会長が「要介護1と2の利用者には認知症の方がおられ、予測できない行動がみられる方、混乱期・葛藤期にある方なども多い」と指摘したうえで、「総合事業の体制には地域ごとのばらつきがあり、効果的、安定的な取り組みが期待できない。結果として状態の悪化を招き、給付費の増加につながる懸念もある」と問題を提起していた。