厚生労働省は2日、ケアマネジメントをめぐる目下の様々な課題と向き合う検討会を開催し、当面の対策の方向性を描いた「中間整理」を大筋でまとめた。【Joint編集部】
ケアマネジャーの資格の維持に欠かせない更新研修について、「大幅な負担軽減を図る」と明記した。
11月に提示した「中間整理」の素案には、「継続して実施することを前提とする」と記載していたが、今回はその文言を削除。「負担軽減のあり方を検討することが適当」と書き直した。
検討会の委員から更新制の廃止を促す意見が出ていたこと、その意見を支持する声が現場のケアマネジャーからあがっていることなどを踏まえ、取りまとめの表現を修正した格好だ。引き続きケアマネジャーの資質の向上を重んじる姿勢を維持しつつ、今後に向けてあらゆる選択肢を排除しない書きぶりに改めた。
厚労省はこうした「中間整理」を、介護保険制度の見直しを話し合う社会保障審議会・介護保険部会に報告し、更に議論を深めたい考え。新たな舞台となる介護保険部会にも、更新制の廃止を唱える委員がいる。今後、こうした主張への賛意が関係者の間で広がるか否かが焦点となる。
今回で決定されたのは、かかる時間と費用の両面から更新研修の「大幅な負担軽減を図る」という国の方針だ。
厚労省は「中間整理」で、全国統一的に実施すべき内容の研修コンテンツを国レベルで一元的に作ったうえで、いつでも何度でも受講できるオンデマンド化を進めると説明。次の更新までの5年間をかけて、それぞれのペースで柔軟に受講していける仕組みに改善する意向を示した。