2024年10月11日
滋賀県野洲市、通所介護の共同送迎を開始 地域の事業所が連携 ダイハツが効率化支援
滋賀県野洲市で今月から、複数の通所介護事業所が協力して利用者の送迎を効率化する取り組みが新たにスタートした。【Joint編集部】
ダイハツ工業株式会社が共同送迎サービス「ゴイッショ」の運行管理システム、ノウハウなどを提供。地元の「やす地域共生社会推進協会」が委託を受け、市内8事業所の送迎をまとめて担っていく。10月2日、その出発式が野洲市健康福祉センターで開催された。
深刻な人手不足や必要経費の増大などが背景にある。複数の事業所が足並みを揃え、通所介護の送迎業務を外部委託により1つに集約する。職員の負担減やコストの縮減を図り、高齢者の移動手段の維持につなげる狙いだ。
野洲市は「地域全体で介護現場を支える仕組みを作る」と説明。1ヵ月で延べ940人の利用者を見込んでいると説明した。
ダイハツによると、野洲市とは昨年度から共同送迎サービスの導入に向けた検討、実証実験などを進めてきていた。地域課題の解決を重視する「ゴイッショ」の正式運行は、香川県三豊市に次いで2自治体目だという。
野洲市では「ゴイッショ」として初めて、日中の空き車両を使ってショッピングセンターなどへ送迎する買い物支援サービスも展開する。市の総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)の利用者らが対象。野洲市は、「高齢者を家の外に連れ出すことで、いつまでも元気に暮らせる町を目指す」としている。