要介護1と2の高齢者に対する訪問介護、通所介護を市町村の「総合事業」へ移管する構想をめぐり、加藤勝信厚生労働相は26日の衆議院・厚労委員会で、「制度を持続可能なものとしていくためには、給付と負担のバランスも図る必要がある」との見解を示した。【Joint編集部】
構想の具体化に着手する意向を表明したものではないが、政府内で論点として浮上していることには理解を求めた形だ。
加藤厚労相は委員会で、この構想に強く反対する声が少なからずあがっていることを認めたうえで、賛成意見もあると語った。
「『市町村が地域の実情に応じたサービス提供を行う方が効率的であり、また専門的なサービスをより重度な人に重点化していくことが必要』など、様々な意見を頂いている」と説明。「今後とも高齢者に必要なサービスを提供していく、持続可能なものとしていくためには、介護保険制度の給付と負担のバランス、これも図っていく必要がある。そうした観点も踏まえてしっかり議論していきたい」と述べた。
立憲民主党の早稲田ゆき議員の質問に対する答弁。早稲田議員は加藤厚労相に対し、「多くの事業者が赤字になる。財務省に押し切られないように、しっかりと現行制度を堅持すべき」と訴えた。