2024年9月2日
政府、認知症施策の基本計画まとめる 関係者会議が大筋了承
政府は2日、今年1月に施行された「認知症基本法」が策定を求めている国の「認知症施策推進基本計画」をまとめた。【Joint編集部】
認知症の当事者や有識者らでつくる関係者会議に計画案を提示し、大筋で了承を得た。今秋にも閣議決定する。
認知症になったら何も分からなくなる、できなくなる − 。
そんな捉え方を払拭する「新しい認知症観」を掲げた。社会参加の機会の確保や意思決定の支援、権利利益の保護、相談体制の整備、バリアフリー化といった施策を展開していくうえで、「認知症になってからもそれぞれできること、やりたいことがあり、希望を持って暮らし続けていくことができる」という考え方に立つと明記した。
政府は基本計画の中で、施策を通じて実現を目指す重点目標として、
◯ 国民1人1人が「新しい認知症観」を理解している
◯ 認知症の人の生活でその意思などが尊重されている
◯ 認知症の人・家族らが他の人々と支え合いながら地域で安心して暮らしていける
◯ 国民が認知症に関する新たな知見や技術を活用できる
の4つを設定。例えば、「地域で安心して暮らしていける」のアウトカム指標として、「希望に沿った保健医療サービス、福祉サービスを受けていると考える認知症の人の割合」を位置付ける方針も示した。