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2024年9月2日

介護職の労組「介護保険の崩壊が始まっている」 人材不足に強い危機感 賃上げの必要性強調

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《 NCCU・染川朗会長|8月30日 》

介護職の労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」の染川朗会長は8月30日の会見で、在宅の介護現場の極めて深刻な人手不足を念頭に、「介護保険制度は既に崩壊が始まっている」との認識を示した。【Joint編集部】

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NCCUはこの日、組合員を対象に今年3月から4月に実施した「就業意識実態調査」の報告書を公表。月給制で働く3691人、時給制で働く1932人、あわせて5623人の介護職の回答を集計した結果を明らかにした。


それによると、「介護現場の最前線で起きている解決したいこと」を自由記述で尋ねたところ、最も多かったのが人材不足や離職などの問題。1545人が意見を寄せていた。その中では例えば、

◯ 周囲の介護需要にサービスの供給が追いついていない


◯ 利用者は困っているが人材不足で訪問できない


◯ ホームヘルパーの高齢化が顕著でほとんど応募がない

といった内容が目立っていた。

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染川会長は会見でこうした声を取り上げ、「介護保険制度は既に崩壊が始まっていると言っても過言ではない」と言明。「必要な人材を確保できないという観点から、制度の持続可能性に赤信号がともっている状態ではないか」と指摘した。


そのうえで、介護職の更なる処遇改善の必要性を強調。他産業で賃上げが進んでいることも踏まえ、政府の対応を「遅い。今の状態を看過すれば人材不足に拍車がかかる。のんびりしすぎ」と批判した。


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