ケアマネジメントをめぐる様々な課題と向き合うべく開催されている厚生労働省の検討会 − 。24日の会合では、ケアマネジャーの人材確保の方策や業務範囲のあり方もテーマとなった。【Joint編集部】
委員として参加している日本介護支援専門員協会の柴口里則会長は、居宅介護支援の介護報酬のルールを見直すべきと主張した。
「介護支援専門員は利用者を、介護保険の枠を超えた多様な社会資源に結びつけていく。ただ、介護保険サービスの利用につながらないと報酬を受けられない」と問題を提起。「医療、保健、福祉など多様なサービスを総合的かつ効率的に位置付けるよう定める運営基準と矛盾する。整合性がとれるよう検討して頂きたい」と求めた。
ケアマネジャーの役割・業務が以前より広がっていることについては、「地域全体の課題。介護支援専門員に押し付ければよいという問題ではない。ケアマネジメントに加えてあれもこれも、というのは現実的に困難だが、保険者などが直接的に対応を求めてくるケースもある」と指摘。「まずは国から保険者に対し、社会資源が不足しているという事実と真剣に向き合い、介護支援専門員のシャドーワークを代替できる社会資源の醸成に努めるよう呼びかけて欲しい」と訴えた。
あわせて、「どうしても介護支援専門員に依存しなければならない業務については、対価を確保する仕組み作りを」と要請。「我々は利用者の生活や地域を支えるための努力を惜しまないが、本来業務以外の支援はあくまでもやむを得ない一時的なもの。専門職のボランティア精神で支えられる地域の支援体制ではなく、中長期的な視点からシステムとしての支援体制を構築すべき」と呼びかけた。