厚生労働省は24日、ケアマネジメントをめぐる目下の様々な課題の解決策を話し合う検討会を開き、介護支援専門員の資格試験(実務研修受講試験)の見直しを検討していく方針を示した。【Joint編集部】
保有資格や実務経験の要件の拡大を、今後の論点として提示。受験者数を増やして人材確保につなげるため、試験の門戸を広げる具体策を講じてはどうかと投げかけた。
会合では多くの委員が賛意を表し、議論の方向性が概ね共有された。要件を実際にどこまで緩和するのか、ケアマネジャーの資質をどう担保していくのか、などが焦点となりそうだ。
現行、ケアマネジャーの試験を受けるためには介護福祉士や社会福祉士、看護師といった法定資格などが必要。5年以上の実務経験も求められる。
国際医療福祉大学大学院の石山麗子教授は、「受験要件は実質拡大の方向で良いのではないか」と提言。日本大学の内藤佳津雄教授は、「受験要件を緩和し、その分を実務研修で補足するという方法もとり得る」と促した。
広島県介護支援専門員協会の落久保裕之会長は、「5年の実務経験は本当に誰もが必要なのか。3年で足りる人もいるのではないか」と指摘。全国地域包括・在宅介護支援センター協議会の川北雄一郎副会長は、「一部の専門職の実務経験を5年から3年へ緩和することは検討の余地がある」と述べた。
このほか、介護支援専門員の資質を担保する観点から慎重に検討するよう求める委員もいた。