新年度の障害福祉サービス報酬改定では、児童発達支援と放課後等デイサービスの基本報酬の算定ルールが見直された。サービス提供の実態をよりきめ細かく反映できるよう、個々の利用者の支援時間に基づく評価が新たに導入された。【Joint編集部】
新設された支援時間に基づく評価は、児発も放デイも3区分。サービス提供に現に要した支援時間ではなく、個別支援計画に位置付けられた支援時間で判定される。以下に見直しの概要を改めてまとめた。
児発・放デイの基本報酬と延長支援加算の見直しについて、詳しくはこちらの記事で
こども家庭庁は昨年度末に発出した報酬改定の解釈通知で、サービス提供に現に要した支援時間が個別支援計画に位置付けられた支援時間より短くなるケースについて、
◯ 事業所の都合で支援が短縮された場合は、サービス提供に現に要した支援時間で算定する。
◯ 障害児や保護者の事情で支援が短縮された場合は、個別支援計画に位置付けられた支援時間で算定する。
と規定した。あわせて、「個別支援計画に位置付けられた支援時間が、サービス提供に現に要した支援時間と合致しないことが状態化している場合は、速やかに個別支援計画を見直すこと」と求めた。
また、こども家庭庁は昨年度末に公表した報酬改定のQ&Aに、児発・放デイの基本報酬の見直しをめぐり7つの問答を掲載。例えば次のような認識を示した。
問1|これまでと同様に、同一日に複数の障害児通所支援や指定入所支援に係る報酬は算定できない。
問2|送迎時間は支援時間に含まれない。
問4|個別支援計画が未作成の場合、もともと利用する予定がなかった日に支援を提供する場合など、個別支援計画で支援時間が定められていない場合は「30分以上1時間30分以下」の区分で算定する。
問6|主として重症心身障害児を通わせる事業所、共生型、基準該当、保育所等訪問支援、居宅訪問型児童発達支援でも、個別支援計画に支援時間を定めることとする。
注:あくまでもポイント。詳しくは今年度の報酬改定(障害児支援)のQ&Aから。
こども家庭庁はこのほかQ&Aで、サービス提供に現に要した支援時間が個別支援計画に位置付けられた支援時間より短くなるケース、長くなるケースの取り扱いを詳しく解説。30分未満の支援が認められるケースについても考え方を示した。