福祉医療機構は7日、社会福祉法人の経営動向を探る調査の最新の結果を公表した。昨今の物価高騰による経営上の影響を、多くの特別養護老人ホームが受けている実態が報告されている。【Joint編集部】
この調査は、特養を運営する社会福祉法人を対象として今年9月に行われたもの。Webで420法人から有効な回答を得たという。
それによると、物価高騰の影響を「受けた」と答えたのは全体の90.0%にあたる378法人だった。
このうち、水道光熱費が「増えた」としたのは91.3%。増加幅は「10%以上」が72.8%、「20%以上」が42.6%、「30%以上」が21.4%にのぼっていた。水道光熱費では特に、電気代とガス代の増加に直面している法人が多かった。
※ 増加幅は今年4月〜6月と前年同期の比較
車輌費(ガソリン代など)も影響が大きいと指摘されている。79.9%が「増えた」と回答。増加幅は「10%以上」が47.0%、「20%以上」が21.9%、「30%以上」が11.6%となっている。
このほか、「保健衛生費」が増えた法人は61.6%、「給食費」が増えた法人は45.5%。これらが経営を圧迫していることも明らかになった。
今年度上半期のサービス活動収益については、29.3%の法人が「減収見込み」。「横ばい」が61.9%、「増収見込み」が7.9%となっている。