厚生労働省は来年度の介護報酬改定で、特養や老健などのサービスのアウトカム評価を拡充する。【Joint編集部】
褥瘡を発生させていない施設などを評価する「褥瘡マネジメント加算」を見直す。
現行では、入所時に褥瘡リスクがあると判断された利用者の褥瘡を防いでいるケースなどを対象としているが、こうした要件を緩和する。入所時に既に褥瘡があった利用者が治癒した場合も、新たにアウトカム評価の対象として位置付ける考えだ。
27日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で提案。大筋で了承を得た。これから要件などの細部を詰めていく構えだ。
「褥瘡マネジメント加算」は、2021年度の介護報酬改定でアウトカム評価の視点が導入された。特養、老健、看護小規模多機能などが対象だ。多職種で「褥瘡ケア計画」を作って適切に管理していくことなどが要件で、実際に褥瘡を防いでいれば上位区分を算定できる。上位区分の「加算(II)」は13単位/月。
厚労省はこのほか、利用者の排尿・排便の状態を改善させること、おむつを不使用とすることなどを評価する「排せつ支援加算」も見直す。入所後に尿道カテーテルを使わなくなったケースも、新たにアウトカム評価の対象として位置付ける。こちらも特養や老健などの施設が対象。