2023年10月24日
介護職の賃上げ、野党「6千円は低すぎる。最低でも1万円」 首相「来年度の報酬改定に向けても検討」
国会では24日、岸田文雄首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まった。【Joint編集部】
立憲民主党の泉健太代表は、政府が新たな経済対策を通じて介護職らの給与を月6000円引き上げる案を検討していることについて、「それは低い。低すぎる。最低でも、最低でも月1万円の処遇改善を求める」と主張。「介護、保育、障害福祉の職員の給与は全産業平均より低く、処遇改善が急務」と訴えた。
岸田首相はこれに対し、「他産業の高水準の賃上げや人手不足の状況を踏まえれば、介護、保育、障害福祉分野の賃上げをはじめとする人材確保の対応は重要な課題」と強調。ただ、具体的な賃上げ幅への言及は避けた。政府は近く経済対策をまとめる。
24日午前の自民党の政調全体会議では、来年度の診療報酬、介護報酬、障害福祉サービス報酬のトリプル改定でも、引き続き職員の処遇改善、施設・事業所の経営支援などを進めるよう求める声が相次いだ。岸田首相は本会議で、「来年度の報酬改定に向けても、必要な処遇改善の水準の検討とあわせて、高齢化による事業者の収益の増加などが処遇改善に構造的につながる仕組みを構築していく」と述べた。