厚生労働省は来年度の障害福祉サービス報酬改定に向けて、就労継続支援B型事業所の基本報酬の多寡を左右する平均工賃月額について、新たな算定方法を導入できないか検討していく。【Joint編集部】
11日の有識者会議で提案。これから具体的に詰めていく構えをみせた。
就労継続支援B型の基本報酬には、利用者の平均工賃月額が高いほど1日の単位数が高くなる仕組みがあり、多くの事業所がこれを採用している。平均工賃月額は現在、前年度の工賃総額を各月の支払い対象者の総数で割って算定することになっている。
この支払い対象者は、一定の例外を除いて個々の利用日数にかかわらず1名としてカウントする決まり。このため、日々の体調に波があるなどの障害特性で利用日数の少ない障害者を事業所が多く受け入れると、平均工賃月額が低くなってしまうと指摘されている。
厚労省はこうした状態の解消に乗り出す。会合では、「障害特性などで利用日数の少ない人を多く受け入れる事業所について、平均利用者数を踏まえた新しい算定方法の導入を検討してはどうか」と提案した。