厚生労働省は11日、診療報酬などを議論する中医協=中央社会保険医療協議会に対し、来年6月から訪問看護ステーションのオンライン請求・資格確認を開始し、同年秋からこれを義務化する案を諮問した。【Joint編集部】
委員から強い反対意見は出なかった。今後、中医協は答申をまとめる。厚労省はそれを受けて、必要な法令の改正に向けて細部を詰めていく構えだ。
官民一体で進めている医療DXの一環。訪問看護ステーションや審査支払い機関の事務を効率化したり、患者側の利便性を高めたりする狙いがある。収集するレセプト情報を有効に活用し、サービスの質を更に向上させることも目指す。
厚労省は先月末の審議会(社保審・医療保険部会)で、訪問看護ステーションのオンライン請求・資格確認を義務化していく計画を提案。大筋で了承を得ていた。
現場ではモバイル端末の導入やシステム改修などの費用がかかるため、1事業所あたり42万9000円までを補助して準備を支援する。システム整備が間に合わないなどやむを得ない事情がある事業所については、一定の要件の下で経過措置を適用するとした。