厚生労働省は9月29日の社会保障審議会・医療保険部会で、訪問看護ステーションのオンライン請求・資格確認を来年6月から開始する日程を明らかにした。これを来年秋から義務化する方針も併せて示した。【Joint編集部】
オンライン資格確認などのシステムの整備を後押しするため、1事業所あたり42万9000円を上限に実費を補助する考えも打ち出した。補助の対象としては、
(1)マイナンバーカードの読み取り・資格確認などのモバイル端末の導入
(2)ネットワーク環境の整備
(3)レセプトコンピュータ、電子カルテシステムなど既存システムの改修
などを列挙した。訪問看護ステーションや審査支払い機関、保険者らの事務を効率化したり、患者側の利便性を高めたりすることが目的。レセプト情報を詳しく分析して有効に活用することで、サービスの質の向上につなげていく狙いもある。
厚労省はオンライン請求・資格確認の義務化と共に期限付きの経過措置も設ける。
どうしてもやむを得ない事情で義務化に対応できない事業所などを想定。具体的な対象ケースとしては、
◯ 義務化の2ヵ月前の月末までにベンダーと契約を締結したが、導入に必要なシステム整備が未完了の場合
◯ オンライン請求に必要な光回線ネットワーク環境が整備されていない場合
◯ 改築工事中の場合
◯ 廃止・休止に関する計画を定めている場合
などをあげた。こうしたやむを得ない事情ごとに、それぞれ異なる経過措置の期限も設定している。