2023年9月26日
昨年度の介護費、過去最高11.2兆円 通所やショートなどは減少=厚労省統計
厚生労働省は26日、介護保険の給付費の実態を明らかにする統計の最新の年報、2022年度版を公表した。【Joint編集部】
それによると、昨年度の介護保険の費用額(*)は11兆1912億円。前年度(11兆291億円)より1621億円増えて過去最高を更新した。高齢化に伴いサービスの利用者が増えたことなどが背景にある。
* 費用額=介護保険の給付費に利用者負担分などを加えたもの。
全体としては膨らんでいる費用額だが、内訳をみると減っているサービスもある。
例えば通所介護。昨年度の費用額は1兆2768億円で、前年度より31億円減少していた。通所介護の費用額が減るのはこれで2年連続となる。
このほか、老健や通所リハ、ショートステイなどでも前年度比で費用額が減少していた。
厚労省はこの要因について、「まだ詳細に分析していない」とした。新型コロナウイルスの感染拡大が影響している可能性もある。
一方で、居宅介護支援や訪問介護、地域密着型通所介護、特養などの費用額は前年度から増加していた。