介護職員の処遇改善を図る目的で介護報酬に設けている3種類の加算について、厚生労働省は8日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)に、介護施設・事業所の算定率の最新データを報告した。【Joint編集部】
今年4月サービス提供分の算定率は表の通り。「ベースアップ加算」は全体の86.4%まで上昇した。算定要件を満たしている(*)事業所に限ってみると、「処遇改善加算」に近い水準となっている。
*「処遇改善加算」を算定していること
「特定処遇改善加算」の算定率は全体の72.3%。依然として3割弱が算定に至っていないのが現状だ。
◆ 特定加算の算定率、地密デイは5割以下
厚労省はこのほか、処遇改善に関する3加算のサービスごとの算定率も報告。その格差が大きいことを明らかにした。
例えば「特定処遇改善加算」。特養では全体の92.1%が算定している一方で、地域密着型通所介護では49.7%と半数以下にとどまっている。
「ベースアップ加算」も同様の傾向だ。特養は96.9%が算定しているが、地域密着型通所介護は78.2%と8割に満たない。厚労省は来年4月の介護報酬改定に向けて、処遇改善に関する3加算の一本化などを検討していく方針。