来年4月の介護報酬改定に向けた協議を進めている審議会で10日、厚生労働省はショートステイを俎上に載せた。【Joint編集部】
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年からの利用者数の減少が、昨年も続いたと報告。これで3年連続になったと明らかにした。
全国のショートステイの事業所数は、昨年4月審査分で1万643ヵ所。前年比プラス56ヵ所と僅かに増えたが、ここ数年は概ね横ばいで推移している。
審議会の委員からはこうした現状を踏まえ、「レスパイトケアのニーズに応えられない地域があるのではないか」といった懸念が示されたほか、ショートステイの経営を支援する施策を求める声があがった。
日本介護支援専門員協会の濱田和則副会長は、「短期入所生活介護はコロナ禍による“利用控え”などで厳しい。併設施設全体の経営に悪影響を及ぼしている可能性もある。コロナ禍以後は利用者の受け入れ当初の手間も拡大している」と指摘した。
全国老人福祉施設協議会の古谷忠之参与は、「光熱費、物価の高騰の影響も非常に大きい。基本報酬の引き上げを」と要請。医療ニーズを有する利用者が増えていることにも触れ、関連加算の拡充を併せて提言した。