質の高いケアマネジメントを展開する事業所を評価する居宅介護支援の「特定事業所加算」− 。厚生労働省が民間のシンクタンクとともに実施した調査の結果で、算定率などの最新のデータが明らかにされている。【Joint編集部】
昨年9月サービス提供分の算定率は表の通りだ。全体の42.3%が算定。最上位の「加算I」は1.3%にとどまるが、「加算II」は25.6%と4分の1を超えた。新設された「加算A」は1.3%と伸びていない。
この調査は、厚労省がこれまでの施策の効果を把握して今後の改善に活かすために実施したもの。
居宅介護支援の特定事業所加算は、その算定の有無が事業所の経営を大きく左右する重要なインセンティブだ。2021年度の介護報酬改定では、単位数の引き上げや要件の見直し、よりハードルの低い「加算A」の新設などが行われた経緯がある。
特定事業所加算を届け出ていない事業所にその理由を聞いたところ、「24時間の連絡体制、かつ必要に応じて利用者らの相談に応じる体制を確保できない」が31.2%で最多。次いで、「主任介護支援専門員の人数要件を満たせない(27.8%)」「介護支援専門員の人数要件を満たせない(22.4%)」が多くなっている。