自民党の麻生太郎副総裁が会長を担う「地域包括ケアシステム・介護推進議員連盟」は26日、加藤勝信厚生労働相に要望書を提出した。昨今の光熱費、食料費などの急激な高騰を踏まえ、介護事業所に対する支援策を行き届かせるよう迫る内容。【Joint編集部】
「もはや経営努力のみで対応することは困難」
要望書ではそう主張。「とりわけ介護事業所は利用者に価格転嫁することができず厳しい。コロナ禍で“利用控え”が生じ、人材確保も困難」と強調した。
議連はそのうえで、既存の臨時交付金(新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金)の積み増し・追加交付を注文。これを財源とする支援策の実施を、国が自治体に強く促していくよう訴えた。あわせて、「必要に応じて更に追加的な支援も検討すること」と求めた。
今回の要望書の提出は、16の介護関係団体の働きかけもあって実現したもの。手交に同席した全国老人保健施設連盟の福嶋啓祐委員長は取材に応じ、「コスト増分を価格に転嫁できない我々は非常に苦しい状況に追い込まれてしまう。一生懸命に地域を守っている介護従事者を守る責任が我々にはある」と話した。