財政健全化に向けた方策などを話し合う「財政制度等審議会」が5月29日に政府へ提出した提言(建議)− 。財務省はこの中に、前もって主張していた通り介護分野の人材紹介会社に対する規制の強化を盛り込んだ。【Joint編集部】
「一般の人材紹介会社よりも厳しい対応が必要」と明記。いわゆる「就職お祝い金」の禁止など現行規制の徹底に加え、手数料水準の設定も求めた。
公費や保険料を財源とする介護報酬が人材紹介会社に流れている構図に異を唱えるもの。リソースを投じても介護職員の処遇改善にまわらない、テクノロジー導入など必要な投資が進んでいかない、といった問題意識がベースにある。
財務省は提言で、「(介護報酬は)本来は職員の処遇改善に充てられるべきもの」と強調。「ハローワークや都道府県などを介した公的人材紹介を強化すべき」とも指摘し、厚生労働省などに必要な対策を打つよう促した。