26日に開催された政府の経済財政諮問会議で、加藤勝信厚生労働相は診療報酬や介護報酬の大幅な引き上げが必要との認識を示した。【Joint編集部】
「足元で物価が大きく上昇しており、(医療機関や介護事業所などは)公的価格のもとで経営状況の悪化につながっている。賃上げも他分野に比べて進まず、人材確保の観点からも報酬の大幅な増額が必要」と言明した。
来年4月に迫る医療、介護、障害福祉の報酬の“トリプル改定”などが念頭にある。「トリプル改定では医療と介護の連携によるサービスの質の向上と効率化を図る」とも述べた。
介護事業者らで組織する団体が政府に対し、急激な物価高騰などで介護事業所の経営はかつてないほど厳しい状況に追い込まれているとして、早急に対策を講じるよう求めていた経緯がある。
一方、諮問会議の民間議員はこの日、少子化対策を拡充するために新たな財源を捻出しなければならないことも踏まえ、「徹底した歳出改革と保険料負担の上昇抑制がこれまで以上に求められている」と指摘した。