財務省は11日、介護分野で人材紹介会社に対する規制を強化すべきとの見解を示した。【Joint編集部】
国の財政を話し合う審議会で、税金や保険料などを原資とする介護報酬が人材紹介会社への手数料として使われていることに言及。「本来は職員の処遇改善などに充てられるべきもの。介護事業者向けの人材紹介会社には、一般の人材紹介会社よりも厳しい対応が必要」と提言した。
介護分野の人材紹介会社をめぐっては、政府の「規制改革推進会議」も先月に「手数料が高騰している」などと指摘。「介護事業者の経営を圧迫し、賃上げや生産性向上への投資を困難にしている」と問題を提起し、対策の強化を求めていた経緯がある。
今回、財務省もこれに足並みをそろえた格好だ。会合では具体策として、本人への「就職お祝い金」の禁止をはじめとする現行規制の運用の徹底、手数料水準の設定などを求めた。あわせて、「そもそもハローワークや都道府県などを介した公的人材紹介を強化すべき」と意見した。