厚生労働省は28日、昨年の人口動態統計の速報値を公表した。【Joint編集部】
出生数は記録がない戦時中を除き、調査を始めた1899年(明治32年)以降で最も少ない79万9728人となった。2016年から7年連続の減少。80万人を割り込むのは今回が初めてで、政府は「異次元の少子化対策」の具体化を厳しく問われそうだ。
厚労省は昨年1月1日から12月31日の人口の増減を自治体の届け出に基づき集計した。
それによると、出生数は前年比で4万3169人(5.1%)減少していた。厚労省は要因について、新型コロナウイルスの感染拡大で2020年、2021年に結婚を見送った人がいたことを説明。若者・子育て世代の不安定な経済状況もあげた。
一方、昨年の死亡者数は過去最多の158万2033人だった。前年比で12万9744人(8.9%)増加。死亡者数から出生数を引いた人口の自然減は、過去最大の78万2305人となっている。