厚生労働省は先週、介護保険の給付費の動向などを明らかにする「実態統計」の最新データを公表した。【Joint編集部】
居宅介護支援の請求事業所数の減少傾向が、今年度に入ってからも続いていることが明らかにされている。
最新の昨年10月審査分をみると、全国の請求事業所数は3万7509ヵ所。昨年4月審査分と比べ、322ヵ所少なくなっていた。近年の推移は表の通りだ。
2019年から続く緩やかな下り坂に今のところ変化はない。2018年のピーク時からの減少幅は、昨年10月審査分で6.4%。ただ高齢化の進行に伴い、居宅介護支援の費用額、利用者数は増加し続けている。
請求事業所数が減少している要因としては、経営者やケアマネジャーらの高齢化が指摘されている。「特定事業所加算(*)」の拡充など国の誘導策もあって、事業所の中規模化・大規模化も少しずつ進んでいるとみられる。
* 介護報酬の「特定事業所加算」
複数人のケアマネの配置や24時間の連絡体制の確保、計画的な研修の実施などが要件のインセンティブ。「加算I」は2人以上の主任ケアマネ、3人以上のケアマネの配置が必要だが、その見返り(505単位)も大きい。