障害者への支援の充実に向けた議論を進めてきた審議会が13日にまとめた報告書 − 。厚労省はこの中で、障害福祉サービス報酬の見直しの方向性にも言及している。【Joint編集部】
報酬の多寡などを評価する際のプロセス指標やアウトカム指標について、「利用者に対するサービス内容そのものを一層評価することに資する」と明記。今後の報酬改定を見据え、「プロセス評価をより充実させつつ、アウトカム評価の導入も研究・検討していくことが必要」との認識を示した。
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あわせて、「データの十分な蓄積・分析を図る」「障害福祉サービスの目的・特性を踏まえる」「アウトカム評価の手法が適切なサービスを整理する」などの考えも強調した。
介護や障害福祉サービスの報酬の評価は、主にストラクチャー(構造)、プロセス(過程)、アウトカム(結果)という3つの視点でアプローチされている(*)。介護では近年、例えばADLの改善や褥瘡の防止、排泄の自立といった観点から、アウトカム評価が拡充されてきた経緯がある。
* 具体例としては、ストラクチャーが人員配置など、プロセスが個別計画策定や多職種連携など、アウトカムが状態改善や地域移行など。
障害福祉サービス報酬の場合、アウトカム評価が就労系の定着率など一部にとどまっているのが現状。厚労省は報告書で、アウトカム評価を適切に組み込む検討を進めていく姿勢を明らかにしつつ、「障害福祉は医療や介護と異なる面もある。定量的評価のみに偏らないよう留意する」と説明した。
このほか、「介護保険総合データベース」に相当するデータ基盤を障害福祉の分野でも整備する方針を打ち出している。