daiichihoki-2025.2-sp01-banner01
2025年3月13日

「トータルケアマネジメントの時代。保険外サービスも適切に活用を」=介護支援専門員協会・七種副会長

このエントリーをはてなブックマークに追加
《 日本介護支援専門員協会・七種秀樹副会長(左)|2月27日 》

急速な高齢化を背景にニーズが高まるなか、介護保険外サービスの振興を目指す動きが目立ってきた。【Joint編集部】

monakaya-2024.3-sp02-banner01

サービスの質や信頼性の向上につながるガイドラインの策定、認証制度の立ち上げなどを図る事業者団体「介護関連サービス事業協会(CSBA)」が新たに発足。経産省も検討会を設置して課題や戦略を話し合うなど、こうした萌芽を育む姿勢を鮮明にしている。


今後、保険外サービスとどのように向き合っていくべきなのか。そんな問いを投げかけられている介護職の1つが、在宅の高齢者・家族を支える居宅介護支援のケアマネジャーだ。


「これからはトータルケアマネジメント(*)が一段と重要な時代になる。その中で保険外サービスも適切に活用していかないといけない」


こう話すのは、日本介護支援専門員協会の七種秀樹副会長。先月末に開催されたCSBAの設立式で、有識者のパネルディスカッションに登壇した。

* トータルケアマネジメント=自立支援・重度化防止を目的として、介護保険制度の枠にとどまらず、日常生活全般にわたる多様な相談を受け、アセスメントでも居住環境や家族関係、地域社会での活動状況など広範囲の課題を分析し、介護保険制度の枠を超えた多様な支援につなげるための仲介・調整などを行うケアマネジメント。

七種副会長はこの中で、「高齢者の生活全般を地域でみていくことが極めて大切になる。やはり介護保険サービスだけでは十分に支えきれないため、その枠にとどまらない多様な資源に結びつける必要がある」と指摘。「高齢者・家族の生活が守られるようにするだけでなく、介護支援専門員の無理なシャドウワークをなくして負担を軽減するためにも、保険外サービスを有効に使っていけたら良い」と語った。まだ黎明期の保険外サービスだが、この領域に関心を注ぐよう促した格好だ。

sms-article-2025.2-lead-sp-banner03

七種副会長は併せて、「介護支援専門員には適切なサービスを紹介する責任がある。保険外サービスには信頼性、透明性、継続性、代替性が不可欠。これがないままでは安易に扱えない」と説明。サービスのガイドラインや認証制度を作るCSBAに期待感を示し、国や自治体との連携、事業者を比較・検討できる一覧性のある情報の提供、気軽に相談できる窓口の設置などを要望し、「お互いに良い関係を築いていけたら」と述べた。


Access Ranking
人気記事
介護ニュースJoint