介護職員への一時金、実施要綱を通知 厚労省 各サービスの交付率も公表
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厚生労働省は7日、今年度の補正予算で交付する介護事業所・施設への補助金(*)の実施要綱を都道府県に通知した。【Joint編集部】
* 介護人材確保・職場環境改善等事業。常勤の介護職員1人あたり、およそ5.4万円の一時金を支給できる規模。
10日には公式サイトに通知を掲載。介護保険最新情報のVol.1352で関係者に広く周知した。
この通知には、来年度の処遇改善加算の計画書などと一体化した申請様式も盛り込まれている。厚労省は近く、入力用のExcelファイルを処遇改善加算の公式ページに掲載する予定。
個々の事業所・施設に交付する補助金の金額は、「ひと月あたりの介護総報酬×サービスごとの交付率」とした。主なサービスの交付率は以下の通りだ。
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厚労省は補助金の交付要件として、次の3点のいずれかを実施している、または実施を計画していることと明記した。介護現場の生産性向上、介護職員の負担軽減、職場環境の改善を重視し、その実現につながる取り組みを求めた格好だ。
(1)業務の洗い出しや棚卸しなど現場の課題の見える化
(2)委員会やプロジェクトチームの立ち上げ、外部の研修など、業務改善活動の体制の構築
(3)業務内容の明確化と職員間の適切な役割分担
この補助金は、一時金の支給など介護職員の賃上げだけでなく、事業者の裁量で生産性向上や職場環境の改善の経費に充てることも可能。処遇改善加算を算定している事業所・施設が対象で、居宅介護支援や福祉用具貸与、訪問看護などは対象外とされている。
厚労省は通知にこうしたルールを明記した。あわせて、「この補助金による賃上げは処遇改善加算による賃上げ額に含めない」「補助金の交付額は、同一の事業者が運営する他の事業所・施設(補助金の対象事業所・施設に限る)の環境改善経費、または人件費などに充てることができる」とも説明した。