2024年11月6日
介事連が全国大会 斉藤理事長「介護職の圧倒的な処遇改善を果たす」 業界の連帯を呼びかけ
6日、全国介護事業者連盟の全国大会が東京都内で開催された。【Joint編集部】
斉藤正行理事長は開会挨拶で、介護・障害福祉職員の「圧倒的な処遇改善」の実現を果たすと明言した。
「人口減少社会の中で報酬を守り抜く」とも強調。「法人種別・サービス種別の垣根を超えて、介護・障害福祉事業者の大同団結を。大きな塊を作って現場の声を届ける、業界の明日を切り開く」と語り、関係者の連帯を呼びかけた。
斉藤理事長は、コロナ禍に追い打ちをかけた物価の高騰、極めて深刻な人手不足、他産業と比べた賃上げの遅れ、人材関連コストの膨張などをあげ、「介護・障害福祉事業者の収益環境は今、これまでで最も厳しい」と指摘。「未来は我々が自らの手で切り開かなければならない。現場の声を確かに届けていく。制度、政策、報酬改定を現場主導で実現する」と語気を強めた。
介事連の一般会員は現在、全国の5687社、3万4804事業所(*)で組織されている。過去1年でおよそ1千社、1万事業所増えた。
* 介護が2万2602事業所、障害福祉が1万2202事業所。
この日の全国大会には、菅義偉元首相や福岡資麿厚生労働相、田村憲久元厚労相、黒田秀郎厚労省老健局長などが出席した。
菅元首相は壇上で、「このままでは(介護職と)他産業との賃金格差は開いていく一方だ。介護崩壊を起こさないためには、更なる強力な対応が必要ではないか」と表明。田村元厚労相は、「今年度の補正予算を含めて皆様の期待にしっかりと応えなければならない。介護・障害福祉の現場がもしも崩壊した時に、社会に与える影響の大きさを改めて国全体で考えていかなければならない」と述べた。