訪問介護の事業所数はこれまで緩やかに増加してきているが、その傾向は少なくとも今年度の上半期までは変わっていない。今後、基本報酬が引き下げとなる4月の報酬改定がどう影響するか注目が集まる。【Joint編集部】
介護保険の給付費の動向などを明らかにする国の統計によると、昨年10月審査分(昨年9月サービス分)の訪問介護の請求事業所数は3万5252件。昨年4月審査分(昨年3月サービス分)が3万5050件だったため、今年度上半期で202件増えたことになる。
訪問介護の事業所数は、昨年4月審査分で初めて3万5000件を超えた。公表済みの直近データ(*)上では、従来からの増加傾向に今のところ大きな変化はみられない。
* 昨年11月審査分(昨年10月サービス分)が最新。訪問介護の事業所数は3万5358件となっている。
訪問介護の事業所数が増える背景には、高齢化に伴う在宅介護のニーズの拡大があるとみられる。
ただ、深刻なホームヘルパー不足などでサービスの提供量がニーズに追いつかないのが実情。現場の関係者からは、4月の基本報酬の引き下げがそれに拍車をかけると懸念する声が多くあがっている。