厚生労働省は来年度の介護報酬改定で、特別養護老人ホームの基本報酬を大幅に引き上げる。【Joint編集部】
一部類型の見直しは以下の通り。どの要介護度も3%弱の引き上げとなっている。
厚労省は22日の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で、4月1日から適用する新たな単位数を明らかにした。
昨年11月に公表した直近の「経営実態調査」の結果などを参考にした。特養の利益率は▲1.0%。光熱費をはじめとする物価の高騰などが直撃し、初めてマイナスに陥る深刻な事態となっていた。
厚労省はこのほか、介護職員以外の職種の処遇改善を進める必要があることも考慮して判断した。
政府は昨年末、来年度の改定で介護報酬を全体として1.59%引き上げ、うち0.98%を介護職員の賃上げに充てる方針を決定。残りの0.61%を各サービスの基本報酬などに振り分け、これで介護職員以外の職種の処遇改善も実現する考えを打ち出していた。
介護職員以外の職種が多く働いており、経営状況の悪化も顕著にあらわれていた特養の基本報酬が、相対的に大幅な引き上げとなった形だ。