厚生労働省は15日、来年度の診療報酬改定を議論している中医協(中央社会保険医療協議会)で訪問看護を取り上げた。【Joint編集部】
介護分野で実施される見直しに合わせる形で運営基準などを変えると説明。身体拘束の原則禁止や記録の策定などを新たに義務付ける方針を示した。
また、管理者のテレワークが一定の要件の下で可能なことを明確化する意向も明らかにした。
厚労省は来年度の介護報酬改定で、訪問介護や訪問看護、通所介護などの運営基準を改め、
(1)利用者の生命・身体を保護するための緊急やむを得ない場合を除き、身体拘束を行ってはならない
(2)身体拘束を行う場合は、その態様、時間、利用者の心身の状況、緊急やむを得ない理由を記録しなければならない
などを定める考え。こうした規定は介護の施設系や居住系のサービスなどに既に設けられているが、訪問系や通所系のサービスにはなかった。
厚労省は来年度の診療報酬改定で、医療保険の訪問看護にも介護保険と同様のルールを新設する。不当な身体拘束をなくす狙いだ。
このほか、厚労省は管理者のテレワークの取り扱いも介護保険に倣って明示する。介護保険では既に、「その管理上支障が生じない範囲内でテレワークを行うことは可能」との解釈を通知している。