厚生労働省は15日、障害福祉サービスを提供する施設・事業所の収支の動向などを明らかにする「経営実態調査」の結果を公表した。【Joint編集部】
昨年度の全サービス平均の利益率は5.3%。3年前の前回調査(5.0%)から0.3ポイント増とほぼ横ばいだった。
全産業平均の利益率は昨年度で6.2%。障害福祉サービスの施設・事業所の厳しい経営状況が改めて浮き彫りになった格好だ。
調査結果ではこのほか、施設・事業所ごとの職員数が減少していることも分かった。昨年度は全サービス平均で6.3人。3年前の前回調査から1.1人少なくなっていた。
厚労省はこれらを踏まえ、「障害福祉サービスの施設・事業所は人材確保が困難。経営も厳しい状況が続いている」との見方を示している。
この調査は昨年度決算の動向などを把握したもの。厚労省が今年6月から7月にかけて実施した。対象は全国の1万6798施設・事業所。その54.5%にあたる9147施設・事業所から有効な回答を得たという。結果は来年度の報酬改定をめぐる議論の基礎資料として使われる。