来年度の介護報酬改定に向けた協議を重ねている国の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で6日、居宅介護支援が取り上げられた。厚生労働省は論点の1つとして、利用者が入院する際の医療機関との連携を促す「入院時情報連携加算」の見直しをあげた。【Joint編集部】
現行では入院後3日以内、または7日以内に病院などの職員へ利用者の情報を提供した事業所を評価しているが、これを入院当日、または3日以内の評価に改めることを提案。様式例の「入院時情報提供書」の改善を検討していく意向も示した。
居宅介護支援の「入院時情報連携加算」は2種類。現行の要件や単位数、算定率は以下の通りだ。
厚労省は審議会で今年度の調査結果を紹介した。「入院時情報連携加算」を算定している利用者のうち、ケアマネジャーから医療機関への情報提供が1日以内のケースは43.0%、3日以内のケースは90.6%にのぼると報告。「入院時の迅速な情報連携を更に促進する」との意向を示した。
今後、現場の関係者の意見を聞きながら具体的な議論を深めていく方針。日本介護支援専門員協会の濵田和則副会長は会合で、「将来的な医療DXによる情報連携体制を視野に入れ、ICTによる情報提供も可能としてもらえればありがたい。相手の医療機関の受領確認が後日となることもあるので、その取り扱いも検討して頂きたい」と要請した。