2023年11月7日
【介護報酬改定】一本化する新たな処遇改善加算、居宅介護支援は対象外 厚労省案
来年度の介護報酬改定に向けて協議を重ねている審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で6日、介護職員の処遇改善に関する加算の見直しが取り上げられた。【Joint編集部】
厚生労働省は現行の3加算(*)を一本化する方針を改めて説明し、その骨格案を提示。あくまでも既存加算を束ねるものだとし、もともと処遇改善加算の対象に含まれていない居宅介護支援などは、一本化後の新加算でも対象外とすることを提案した。対象サービスの施設・事業所の中では、職種にかかわらず加算額を柔軟に配分できるようにする考え。
* 処遇改善加算、特定処遇改善加算、ベースアップ加算を指す。
→ 処遇改善関連加算の一本化の骨格案、詳しくはこちらの記事で
当然、厚労省はケアマネジャーの処遇改善の重要性を全く認識できていない、ということはない。担当者は会合で、「ケアマネジャーの人材確保、処遇改善は大きな課題」と強調。基本報酬の引き上げや逓減制の緩和、業務負担の軽減など、加算以外の様々な施策を検討していく構えをみせた。今後、現場の意見も聞きながら更に議論を深めていくとしている。
会合では日本介護支援専門員協会の濵田和則副会長が、「介護支援専門員の人材確保・定着に向けて、居宅介護支援などを処遇改善加算の対象に入れて頂きたい。あるいは、十分な処遇改善が可能となるような報酬の引き上げをお願いしたい」と強く要請。日本医師会の江澤和彦常任理事は、「介護支援専門員の処遇を改善しないと先行きは大変厳しい。喫緊の課題だ」と念を押した。