高齢者の電動車いすによる事故が多く発生している。製品評価技術基盤機構(NITE=ナイト)が先月末、今年は過去最多ペースで推移していると注意を喚起した。【Joint編集部】
NITEによると、今年に発生した高齢者の電動車いすによる事故は7月時点で8件。過去10年で最も多かった件数に既に並んでおり、過去最多ペースで推移しているという。
今年の8件のうち、高齢者が亡くなった事故が6件、重傷となった事故が1件。被害状況も深刻なものとなっている。
過去10年の事故の内容をみると、「側溝や川などに転落」が最多。「踏切で電車と接触」や「下り坂、段差などで転倒」も多かった。
NITEは、「高齢者の電動車いすによる事故は、危険な場所の通行を避けたり、誤った使い方をしないよう気をつけたりすることで防げるものが少なくない」と説明。「高齢者本人が気をつけるだけでなく、家族や周りの方々が気を配ることも大切」と呼びかけている。