2023年8月31日
介護施設の夜勤、約半数が「休憩取れない」 NCCU調査 「対応に追われる」など多数
全国の介護職でつくる労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」は30日、今年度の「就業意識実態調査」の結果を公表した。【Joint編集部】
夜勤シフトのある介護職に「夜間・深夜の休憩は取れているか」と聞いたところ、次の表の答えが返ってきた。月給制で働く人の4割超が、時給制で働く人の5割超が「取れていない」。夜勤時間は月給制・時給制ともに「16時間以上」が8割超だった。
休憩を取れない理由では、
◯ 1人のため職場から離れられない
◯ 利用者の対応に追われてしまう
◯ 事務処理をしなければならない
が特に目立っていた。
NCCUの村上久美子副会長は会見で、「夜勤の負担は重く、休憩が取れないと心身状態への影響も大きくなる」と指摘。「夜勤の人員配置基準を緩和しても大丈夫ではないか、という意見も出ているが、休憩もなかなか取れない状況で現実的に可能なのか」と問題を提起した。
この調査は、NCCUが組合員を対象として今年3月から4月に行ったもの。月給制の4232人、時給制の1778人、計6010人の介護職の回答を集計している。
結果ではこのほか、退勤から次の出勤までのインターバルがこれまでで最も短かった時間も明らかにされている。
月給制の人の14.6%が「9時間未満」と回答。時給制の人も8.0%が「9時間未満」と答えており、十分な休息が取れないケースもある実態が改めて浮き彫りになっている。