国立社会保障・人口問題研究所は4日、社会保障制度の給付費の実績などを明らかにする最新の統計を公表した。【Joint編集部】
それによると、2021年度の社会保障給付費の総額は138兆7433億円。前年度から4.9%(6兆5283億円)増えて過去最高を更新した。高齢化の進展に加えて、ワクチン接種など新型コロナウイルスの感染拡大を受けた施策も影響した。
社会保障給付費の対GDP費は25.20%。前年度から0.61%ポイント上昇した。
人口1人あたりの社会保障給付費は110万5500円。前年度から5.5%(5万7400円)の増加となった。
2021年度の社会保障費を部門別にみると、「介護」は11兆2117億円。前年度から1.8%(2047億円)減少していた。国立社会保障・人口問題研究所は、前年度にコロナ禍を踏まえた交付金が現場へ支給されていたことを主な要因としてあげた。
社会保障給付費の部門別の構成割合はグラフの通り。「年金(55兆8151億円)」と「医療(47兆4205億円)」が大きく、この2つで全体の74.4%を占めている。