介護職員の処遇改善を訴える新たな署名活動が18日にスタートした。【Joint編集部】
「介護保険制度を働く側から崩壊させてはならない」
オンライン署名サイト「Change.org」で発信者はそう呼びかけている。介護施設・事業所に国が支払う介護報酬を、介護職員の十分な処遇改善が実現されるレベルまで引き上げるよう求めるものだ。これから10月10日まで署名を集め、それを厚生労働大臣へ提出するとしている。
この署名活動を展開しているのは、全国の約8万6000人の介護職らで組織する労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」。「Change.org」では次のように問題を提起している。
「今の低い賃金水準は、介護の仕事にやりがいを感じて働いている人さえも、『将来が不安』と退職に追い込んでしまう。そのことが介護業界の人材不足の問題につながっている」
NCCUはそのうえで、「介護職に“生活できる賃金”を配分するためには、原資となる介護報酬の水準を是正する必要がある。他産業との賃金格差を解消する有効策を講じなければ、介護保険料を納めていてもサービスの提供者がいないという事態に陥る」と主張。「介護職が安心・安定して働き続けられる環境を整備することは、介護する家族の介護離職を防ぐことにもなる」と強調した。