政府は16日、今年度の「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を閣議決定した。【Joint編集部】
介護の分野では、高齢者の自己負担2割の対象者を拡大するか否かを年末に判断することを正式に決めた。
「保険料の上昇を抑えるため利用者負担について検討を行い、年末までに結論を得る」と明記。足元の物価高騰の影響を慎重に見極めなければならないこと、拡充する少子化対策の財源の確保策も含めて議論を深めていく必要があること、などを勘案して保留した。
高齢者の自己負担の引き上げは、介護保険制度の持続可能性を高める施策の一環として以前から検討されてきたもの。
政府はもともと昨年末に結論を出す予定だったが、急激な物価高騰などを受けて今年夏までペンディングとした経緯がある。衆議院の解散・総選挙のタイミングを模索するなか今回も決めきれず、重要な政策判断の先送りが繰り返される異例の事態となっている。
政府はこのほか、今回の「骨太の方針」に医療・介護分野の人材紹介会社について事業の適正化を図る考えも盛り込んだ。