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2023年6月16日

介護職員の「ベースアップ加算」、要件を満たす事業所の9割が取得 ベアのみで賃上げ7割=厚労省

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《 16日に開催された厚労省の有識者会議 》

厚生労働省は16日、介護職員の給与水準などを把握する調査の最新の結果を公表した。昨年10月に新設した「ベースアップ等支援加算」の直近の算定状況も明らかにしている。【Joint編集部】


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ベーシックな「処遇改善加算」を取っている介護施設・事業所(*)のうち、昨年12月サービス提供分で「ベースアップ等支援加算」を算定しているのは89.0%。要件が複雑な「特定処遇改善加算」の75.9%を大幅に上回っており、取得が進んでいる実態が明らかになった。

*「処遇改善加算」の算定率は昨年12月サービス提供分で93.8%。「ベースアップ等支援加算」の算定要件には、「処遇改善加算」を取っていることも含まれる。

この調査は、全国1万2263の介護施設・事業所を対象に行われたもの。有効回答数は59.4%の7284。結果は16日の厚労省の有識者会議に報告された。


「ベースアップ等支援加算」の算定率にサービスごとの差があることも分かった。例えば特養は96.0%だが、通所介護は86.9%、訪問介護は83.3%。医療職の多いサービスでは更に低くなっている。

「ベースアップ等支援加算」を用いた賃上げの実施方法では、「ベースアップ等のみで対応」が71.1%。「ベースアップ等とそれ以外を併用」は28.1%だった。


「ベースアップ等」の具体策では、「決まって支払う手当の新設」が65.9%で最多。「既存手当の引き上げ」が17.5%、「給与表の改定」が15.8%、「定期昇給」が14.4%となっている。「ベースアップ等」以外の施策では、賞与の新設や支給額の引き上げ、手当の新設などが目立っていた。

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介護報酬の「ベースアップ等支援加算」は、得られる額の3分の2以上を介護職員の基本給、または決まって支払う手当に充てることが要件。岸田政権が昨年2月から補助金の形で支給し、昨年10月から報酬体系に組み込んだ経緯がある。


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